レイヤーの変換

レイヤーの種類を変換します。ここでは例として、[ラスターレイヤー]に描いた画像を[ベクターレイヤー]に変換します。


 

種類を変換したレイヤーは、元の種類に再変換しても元の状態には戻りません。

[レイヤーの変換]ダイアログで[元のレイヤーを残す]をオンにしておくと、レイヤーの変換後も元のレイヤーが残ります。

 

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1   レイヤーを選択する

[レイヤー]パレットで変換したいレイヤーを選択します。

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2   変換の設定を行う

[レイヤー]メニュー→[レイヤーの変換]を選択すると、[レイヤーの変換]ダイアログが表示されます。

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   [種類]で変換後のレイヤーの種類を選択します。

   [OK]をクリックします。

3   レイヤーの変換が完了する

レイヤーの変換が完了しました。アイコンが変更後のレイヤーのアイコンに変更されています。

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[レイヤーの変換]ダイアログ

 

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   レイヤー名

変換後のレイヤーの名前を入力します。

   種類

変換後のレイヤーの種類を、[ラスターレイヤー]・[ベクターレイヤー]・[選択範囲レイヤー]・[定規レイヤー]から選択します。


 

[ベクターレイヤー]から変換するときのみ[定規レイヤー]が選択できます。

 

   ベクター設定

[種類]で[ベクターレイヤー]を指定したときに、[ベクターレイヤー変換設定]ダイアログを表示します。[ベクターレイヤー]に変換するための、詳細な設定を行えます。

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①最大線幅

指定値より太い線はベタとみなして、周囲だけベクター線が作成されます。

②補正

線のなめらかさを設定します。

③白も変換する

白い線もベクターに変換します。

④線端を検出する

線の端をラスターに近い形で検出します。変換処理に多少時間がかかります。

 

   表現色

表現色を選択します。表現色は[種類]で設定したレイヤーによって、設定できる項目が異なります。

ラスターレイヤー

黒(1bit)

 黒白(2bit)

 グレー(8bit)

 カラー(32bit)

ベクターレイヤー

黒白(2bit)

 カラー(32bit)

選択範囲レイヤー

黒(1bit)

 グレー(8bit)

   解像度

変換後のレイヤーの解像度を選択します。

   SHDを使用

SHD(スーパーハイデンシティ)変換を行う場合に、チェックボックスをオンにします。

SHD変換は、ジャギーの発生具合から元のイメージを再構築し、最適なスムージング処理を行って線画を滑らかにします。

SHD変換を行うためには、下記の条件を全て満たす必要があります。


SHD変換を行うためには?

[表現色]が[黒(1bit)]または[黒白(2bit)]である必要があります。

変換するレイヤーの解像度が、基準解像度よりも低い必要があります。

[解像度]の設定を、変換元のレイヤーの解像度よりも高く設定する必要があります。


 

   変換後の解像度を設定するときは、必ず変換元画像の解像度と値に差を付けてください。例えば、150dpiのレイヤーを変換するときには、変換後の解像度は600dpiに設定してください。

   [SHD]フィルタは、低い解像度の画像を4倍以上の解像度と同等に引き上げる技術です。元が荒い画像を600dpiなどの高い解像度で読み込んで[SHD]ダイアログで600dpiを設定しても、効果はほとんどありません。

 

   SHD設定

[SHD設定]ダイアログを表示し、SHD変換するための詳細な設定を行います。

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   種類

2値化するときの種類を選択できます。

      閾値を基準:
閾値の値によって、画像を白と黒の2値に減色します。

      疑似階調:
画像を幾何学的な白と黒のパターンに置き換えて濃淡を表現します。

      誤差拡散:
減色に伴う誤差を周辺の明るさに反映させて、濃淡のある白と黒の2色に減色します。

   閾値

種類で[閾値を基準]を選択すると入力できます。

設定した閾値以上の濃さを持つドットは黒、閾値以下の数値を持つドットは白として減色します。

 

   元のレイヤーを残す

変換後に元のレイヤーを残すときは、チェックボックスをオンにします。